もう失敗しない!ご褒美になるほど美味しく炊ける玄米の炊き方

2020.06.10

はじめまして。稲妻家代表&管理栄養士の藤原です。
褒美玄米専門店 稲妻家(https://inazumaya.jp/)を2014年から7年間経営しています。
元々食べるのが好きで、特にお米が大好きでした。そんな中、玄米と出会い、その魅力に取り憑かれてしまいました。

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現在は、兵庫県の里山で店舗を構え、玄米をメインに季節の小鉢や主菜を提供しています。


今回お伝えする炊き方は、「褒美玄米」と呼ばれる代表が長年かけて作った炊き方です。

「褒美玄米」とは?

玄米を炊くことは、白米を炊くより手間がかかります。でも、その手間は、大切な人の笑顔や健康を想う、とても大切な時間です。美味しくて安全で栄養豊富な玄米。それはきっと「ご褒美」です。そんな「ご褒美」になるほど美味しく炊き上がった玄米が、「褒美玄米」です。
:褒美玄米専門店 稲妻家ホームページより

褒美玄米は、一般的な玄米に比べ、
柔らかく甘い仕上がりになる玄米です。

店頭にて、アンケート調査を行った結果を食感マトリックスで表した図です

食感マトリックス

✓褒美玄米の炊き方は以下のように解説しております!

・初めての方でも安心して炊いていただけるように細かく記載しています
・これまでの失敗談や質問事項をまとめ、解決方法を全て掲載しています
・玄米以外にも白米にも応用できます

結論からお伝えすると、

・「浸水方法」
・「水分量」

・「炊飯器での保温時間」
3つの工程がとても重要です。
これらのポイントを大切にすることで玄米を柔らかく甘く炊き上げることができます。

今回は「炊飯器」を使った炊き方の説明をしています。
調理には下記の5つのアイテムが必要です。

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1.発芽する玄米※重要!
2.ボール 又は、タッパー
3.炊飯器
4.湯沸かしポット又は、お鍋
5.温度計※重要!

褒美玄米を炊くにあたって2つの注意点があります。

◆はじめの1~2回は、うまく炊けないことがありますので複数回チャレンジを!
◆白米のように短時間で炊くことはできませんのでご注意を。

長々となってしまいましたが、早速褒美玄米の炊き方についてご説明していきます!

 

✓目次
1.褒美玄米の5つの定義
2.生きた玄米とは?
3.褒美玄米の炊き方は?
4.浸水時ストックを作って手軽に調理する
5.長時間保温で手間を省く方法
6.過去の失敗談や質問事項から見つけ出す改善方法
特典:白米をより美味しくする炊き方
7.まとめ

 

◆褒美玄米の5つの定義


まずはじめに褒美玄米についてご説明します。

✓5つの定義内容
(1)安心・安全な土壌 

(できれば)農薬・化学肥料不使用・放射線検査済の玄米を使用したもの
(2)発芽する玄米
生きた玄米を発芽させた発芽玄米
(3)未精米
100%玄米
(4)適切な浸水・発芽
60℃のお湯を注ぎ6時間以上浸水させる
(5)保温し成熟した玄米
炊飯後1時間以上保温し熟成

褒美玄米を大きく分けるとこの5つを基本にしています。
この基本を大切にしていくことで、柔らかく甘い玄米が作ることができ、健康的な体への手助けをしてくれます。

 

◆生きた玄米とは?


収穫された玄米は、保存のために乾燥させます。
この乾燥時に高い温度の風を当て続けると、浸水させても発芽しない(=死んだ)玄米となってしまいます。
逆に、自然乾燥や丁寧に機械で乾燥させた玄米は、浸水により発芽します(=生きた玄米)

玄米には、生きた玄米と死んだ玄米(発芽しない)があります。
生きた玄米を浸水させると、図のように芽が出てきます(芽は写真より短い方が良い。発芽は0.5mm〜1.0mmがベスト。)

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芽が出た状態の玄米が「発芽玄米」です。
発芽玄米は、酵素が活性化しGABAという抗ストレス作用のあるアミノ酸が生成されるうえ、胃痛の原因とされているアブシジン酸が除去されます。
褒美玄米は、この発芽する生きた玄米を使用します。
※発芽させすぎるとかえって栄養がなくなりますので、0.5mm〜1.0mmを目安に発芽させてください。
褒美玄米の炊き方で浸水させると約2時間ほどで発芽してきます。

アブシジン酸とは
胃痛の原因や体調不良の原因とされる植物ホルモンの一種です。玄米にも含まれますが、発芽させることで除去されます。

◆褒美玄米の炊き方は?


✓炊き方の手順まとめ
(1)水に玄米を入れて2回汚れを洗い流す
(2)60℃のお湯を用意する
(3)玄米にお湯を注ぎ入れ、最低6時間以上浸水させる
(4)一度水切りしてあたらしい水を入れ炊飯する
(5)炊飯後は1時間以上保温し熟成する

 

(1)水に玄米を入れて2回汚れを洗い流す

強くこすらず、すくうように玄米を洗います。1回だけでは、汚れを取りきれない場合があるので、2回水洗いを行ってください。

すくうように洗う理由
玄米の表面をこするように洗うと、表面に傷ができてしまい、玄米全体に均等に浸水しないうえ、炊き上がりが水っぽくなってしまいます。

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(2)60℃のお湯を用意する

温度計を計り、60℃のお湯を用意してください。玄米が完全にお湯に浸かることで、満遍なく発芽・浸水しますので、お湯は多めにご用意ください。

60℃のお湯で浸水・発芽させる理由
60℃のお湯を浸水させることで、たんぱく質がアミノ酸に変化し、甘みが増します。温度が低いと甘みが上がらないだけでなく、食感も硬くなります。逆に温度が高すぎると、たんぱく質が失活してしまい、味が落ちてしまいます。50℃〜62℃の間でしたら、美味しくなります。ベストは60℃です。

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(3)お湯に玄米を入れ、6時間以上浸水させる

玄米が完全にお湯に浸かった状態にしてください。60℃のお湯を注いだ後は、温度が下がっていきますが気にしないでください。浸水から2〜3時間で発芽します。
発芽後、粗熱が取れたことを確認し、冷蔵庫に入れてください。
冷蔵庫に入れず室内で放置し続けると玄米が発酵して玄米が臭くなってしまう原因になります。
通常、水で浸水した場合、24時間以上浸水させる必要がありますが、お湯の場合、大幅に時間を短縮して、玄米を炊くことができます。

6時間浸水する意味は?
浸水時間が短いと、炊きあがり後の玄米が硬くなってしまいます。最低6時間程度浸水させることで、中まで水が染みこみ、食感がよくなります。

浸水させた玄米を冷蔵庫でどのくらい保存可能?
浸水した状態で、冷蔵庫に入れてから2〜3日間は保存可能です。

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(4)一度水切りしてあたらしい水で炊飯する

炊飯をするときは、浸水させた水ではなく、一度水を切り、あたらしい水を使って炊飯してください。
炊飯器に玄米用の水量線がある場合は、その線に合わせる。
ない場合は、白米用の線+2㎝程度の水量で炊飯してください。
※炊飯器の種類によっては、+2㎝の水量でも硬い場合があります。硬い場合は、水分量を増やすなどして調節して炊いてください。

または、
計りで水分量を決めたい場合は、
玄米重量×1.3倍水分量を入れて炊いてください。
例:玄米5合の場合
750g(1合=150g×5)×1.3倍=975gの水分量を入れる

炊飯器の炊飯モードについて
「通常」「早炊き」「玄米モード」などの違いは、浸水時間の違いだけなので、
すでに浸水が済んでいる玄米の場合は、白米と同じ「通常」モードで炊飯していただけます。
そうすることで、炊飯時間の短縮につながります。

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(5)炊飯後は1時間以上保温し熟成する

炊きあがり後すぐは、プチプチとした食感が残るため、炊きあがり後、必ず1時間以上保温して熟成させてから、お召し上がりください。
保温時間が長くなれば、食感が柔らかくなっていきます。

保温時間について
白米は、炊きたてをピークに、保温時間が長くなれば味が落ちていきますが、玄米は逆で、保温時間が長くなっても味が落ちることはありません。
むしろ72時間程度(3日程度)は保温し続けても美味しくいただけます。1日1回は混ぜてください。
ベストは炊き上がりから24時間おいた玄米は、とても美味しくいただけます。

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◆浸水時ストックを作って手軽に調理する方法


浸水後冷蔵庫で2〜3日おくことができます。
この特性を利用して、浸水時に、2~3日分まとめて浸水すると便利です。

例:1日に5合炊く場合

タッパーを3つ用意して、洗った玄米をそれぞれ5合ずつ入れます。
60℃のお湯を全てのタッパーに注ぎ、粗熱がなくなるタイミングで蓋をして、すべて冷蔵庫に入れます。
そうすることで、1回の調理工程で、同時に3日分の玄米を浸水することができます。
つまり、ストックを作ることで、毎日浸水させなくてもいいということです。
手間が省け、とても楽に玄米を炊くことができます。

 

◆長時間保温で手間を省く方法


炊き上げた玄米は、炊飯器の中で2〜3日ほど保温することができます。白米なら、酸化してしまい、美味しくなくなってしまうのですが、玄米は、保温すればするほど柔らかく美味しくできます。
したがって、5合炊きの炊飯器なら、5合炊くことをおすすめします。
そうすることで、朝・昼・晩のご飯を1回の炊飯で炊き上げることができる為、朝と晩を分けずにご飯を炊くことができ、調理の手間を省くことができます。

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◆過去の失敗談や質問事項


これまで過去7年間で失敗した内容や質問事項にあったことをQ&Aでお答えしていきます。

Q.1褒美玄米の手順通りに準備して炊きましたが、炊きあがりが硬いです。どうしてですか?

A.炊飯器の中に入れる水分量が少ないことが原因かと思われます。水分量を増やしてみてください。また、炊きあがり直後ではなく、1時間以上保温し、熟成させることで柔らかくなります。

Q.2白米と混ぜても炊くことができますか?

A.できます。簡単な方法としては、浸水する際に白米と玄米を混ぜ、一緒に浸水すると手間が省けて、美味しく炊くことができます。オススメの比率は、白米:玄米=2:1がおすすめです。

Q.3浸水後冷蔵庫で何日間保存できますか?

A.2日〜3日程度保存できます。白米と一緒に浸水した場合は、1日程度が目安です。

Q.4実家や知り合いから玄米をもらうor購入しているのですが、その玄米は発芽しますか?発芽するか確かめる方法はありますか?

A.玄米のままでは判断できませんが、数粒お湯につけ、2時間〜3時間ぐらい待った後、発芽しているか確認してください。浸水させずに確かめる方法は、直接生産者に問い合わせするか、販売者の方に聞いてみるのもいいと思います。

Q.5浸水させる温度は、60℃を維持しないといけないですか?

A.維持しないで大丈夫です。60℃のお湯を注いだ後は、温度が下がっても気にしないでください。2~3時間経過したら、粗熱がとれるので、冷蔵庫に入れ、引き続き浸水させてください。

Q.6炊き上げた玄米は、冷凍保存することができますか?

A.できます。密封できる袋(ジップロック等)に入れると長持ちします。

Q.7農薬や化学肥料を使っていないお米はどこで販売していますか?

専門店やネットショップに販売しています。気になる方は、お店や生産者に直接問い合わせすることをオススメします。

Q.8玄米の保存方法はどのようにして保存できますか?また、古い玄米は食べないほうがいいですか?

A.高温多湿の場所は避けてください。日光の当たらない場所で保管してください。1番いいところは、冷蔵庫の中です。
玄米は、もともと「保存食」なので古くても食べれます。ただ、保管方法が悪い場合、カビや痛みが伴うことがあるので、しっかりと確かめてからお召し上がりください。

Q.9.炊きあがりが匂います。なぜですか?

A.浸水温度が20℃〜60℃の温度で長時間浸水させると、玄米が発酵してしまい、酸い臭いが発生します。この状態になった玄米を炊飯すると、匂いがします。そのため、浸水2時間〜3時間後は必ず、冷蔵庫に入れて浸水させてください。

Q.10浸水する水量はどれぐらい必要ですか?

A.できればたくさんのお湯を入れてください。容器も大きめの容器を使用してください。もし、5合を浸水する場合、5合の玄米がギリギリに入る容器に入れるのではなく、十分にお湯を入れることができる容器に入れてください。そうすることで、お湯が冷めにくく、程よく浸水・発芽します。

Q.11炊飯器がないので土鍋でも応用できますか?

A.土鍋でも応用できます。ただし、炊飯時の水分量が炊飯器より多く入れてください。土鍋の種類によって量は異なりますが、玄米重量×1.5倍以上の水分量が必要になってきます。

Q.12土鍋で炊いた場合、1時間の保温ができません。どうすればいいですか?

A.オススメはバスタオルでぐるぐる巻きにして保温することで、しばらく温かいまま保温することができます。また、ホームセンターなどで売られている保温箱に土鍋ごと入れてくださいさい。

Q.13少量(1合)で炊いても美味しく炊けますか?

A.できれば、多めに炊いた方が美味しく炊くことができます。理由は、量が少ないと、加熱時間が短くなるので、十分熱が通らなくなり硬くなってしまいます。その為、1度に沢山の玄米を炊くことをおすすめします。3日ほど長時間保温できますし、冷凍保存も可能なので調理の手間も省けます。

Q.14浸水する入れ物は何を使えばいいですか?

A.蓋付きのタッパーなどが便利です。冷蔵庫で保存する際、スペースを無駄にせず、重ねて置くことができます。

Q.15子どもは食べれますか?よく噛まないといけないですか?

A.褒美玄米を上手に炊くことができれば、柔らかい食感になるため子どもでも食べることができます。玄米に限らずですが、よく噛むことをオススメします。※幼児に与える場合は、様子を見ながら食べさせてください。

 

特典:白米をより美味しくする炊き方


✓白米を美味しく炊く方法の手順
(1)水に白米を入れて2回汚れを洗い流す
(2)60℃のお湯を用意する
(3)白米にお湯を注ぎ入れ、30分〜2時間浸水させる(2時間がベスト)
(4)水切りをして、必要な水を入れ炊飯する
(5)炊きたてが一番美味しい

玄米と同様に、白米も60℃のお湯に浸水することで、ふっくら甘く炊き上げることができるようになります。

理由
60℃のお湯を浸水させることで、たんぱく質がアミノ酸に変化し、甘みが増します。

◆まとめ

結論をお伝えすると、

・「浸水方法」60℃のお湯に浸水させること
・「水分量」
炊きあがりが固ければ水量を増やす。柔ければ水量を減らす

・「炊飯器での保温時間」炊飯後1時間〜が柔らかくなる

3つの工程がとても重要で、仕上がりが全く違ってきます。
これらのポイントを大切にすることで玄米を柔らかく甘く炊き上げることができます。

お好みの柔らかさにするためには、何度か炊いていただく必要がありますが、きっと美味しい玄米を食べていただけると思います。
あとは、「褒美玄米」の炊き方レシピを参考にしていただき、アレンジを加えていただければと思います。

長文となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

褒美玄米専門店 稲妻家
代表&管理栄養士 藤原 拓也

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