玄米には「食物繊維」が含まれています。
「食物繊維」とは、穀類・野菜・豆類・果物・種子などの植物性食品に含まれています。
体内で、消化・吸収されない成分で、糖質と食物繊維の総称が炭水化物と呼ばれます。
食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられ、それぞれが、体の中でどのような働きをしているのか解説していきます。
- 目次
- 食物繊維の5つの働き
- 食物繊維の消化器官内での働き
- 食物繊維と便秘との関係性
1.食物繊維の5つの働き
食物繊維には主に5つの働きがあります。
①「過食による肥満防止」
膨潤してかさが増すのため、通常より胃の中に食べ物が長くいることになります。そして結果的に、満腹感が長く続き、食べすぎなどの過剰摂取を予防できます※よく噛むことが前提
食物繊維は、さらに「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」にわかれます。
水溶性食物繊維は、
②「腸内を酸性にする」
腸内細菌によって発酵され、短鎖脂肪酸が生成されます。その結果、腸内を酸性にして乳酸菌やビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。
③「血糖値の急な上昇を抑える」
水溶性食物繊維の粘性により胃から十二指腸(胃につづく小腸の上部、長さ約三〇センチの部分。肝臓・膵臓(すいぞう)からの消化液を受ける)への食物の移動は遅くなるため、デンプンの消化吸収速度を遅らせます。
その結果、食後の急激な血糖値が抑えられ、インスリンの分泌も抑制されます。
④「コレステロールの吸収を抑制」
小腸内でコレステロールや胆汁酸を吸着し、便の中への排泄を促進する。
『不溶性食物繊維』は、
⑤「便秘を予防・改善する」
排便の量や回数を増やし、発がん性物質やアレルギー性の物質を吸着し体外に排出します。
水を吸収し膨潤することで便を柔らかくし、量を増やします。その結果、排便が早くなり、便の消化管通過時間が短くなります。
2.食物繊維の消化器官内での働き
、、、
食物繊維は、知らない間に、様々な働きをしてくれています。
口腔→唾液分泌の促進、虫歯の予防など
胃→胃液の分泌の促進、吸水性が高いため内容物を増量させ、滞留時間を長くすることで、満腹感がもたらされる
小腸→食物の塊の移動を遅らせることで、吸収速度を遅らせて血糖値の急な上昇を抑える、胆汁酸やコレステロール、ミネラル、その他有害物質を吸着し、体外へ排出させる
大腸→腸壁を刺激して蠕動運動(ぜんどう運動)を促進させ、排便を促す
3.食物繊維と便秘との関係性
便とは、「硬さ」「柔らかさ」「量」「排便の回数」は、特に大腸の機能や状態を表しています。
便の腸管内滞留時間が長くなるほど、便から水分が奪われてしまいます。
その結果、便が硬くなり排便が困難になります。そして、便秘になってしまいます。
消化管内(唾液・胃液・胆汁・膵液・腸液)に1日約8リットルの消化液が分泌されます。
ここで、食物繊維が活躍します。この水分を吸収し、膨張により排便が促進され、便の腸内滞留時間が短縮されます。
そのため、「食物繊維」や「水分」を摂取しないと、便が硬くなり、困ります。
食事は体を守るためにとても大切なので、日々気をつけることが必要です。
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代表&管理栄養士 藤原 拓也